論文誌

マルチモーダルインタラクション記録からのパターン発見手法

Abstract

本論文では,複数人のインタラクション行動の記録の中から,インタラクションの重要なパターンを発見・抽出するための手法を提案する.抽出したパターンを用いると,センサ群により記録された人間のインタラクションのデータ集合であるインタラクション・コーパスを構築する際に,設計時には気づかなかったインデックスを付与することができるようになる.イベントのインデックスはインタラクションに関する様々な文脈の情報を保持しており,出来事を要約したり,特定の出来事を検索するといった用途に用いることができる.提案手法はインタラクションにおいて基本的なイベントである注視や発話といった要素イベントの同時発生パターンを抽出する.提案手法により,トップダウンによる直感的な定義では得られなかったインタラクションイベントを実データをもとに統計的にもっともらしく定義できる.この手法を評価するために,擬似ポスター展示会を行って得られたデータに対し適用した結果,いくつかの興味深いインタラクション・パターンが抽出され,それらに対して解釈を試みた.

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Information

Book title

情報処理学会論文誌

Volume

47

Pages

121-130

Date of issue

2006/01/15

Citation

森田 友幸, 平野 靖, 角 康之, 梶田 将司, 間瀬 健二, 萩田 紀博. マルチモーダルインタラクション記録からのパターン発見手法, 情報処理学会論文誌, Vol.47, No.1, pp.121-130, 2006.